#松井レポート 2023.4.16 ACTwrestling 大阪公演

4月16日(日) ACTwrestling 大阪公演

@176BOX(OSAKA)



大いに主観だが、関西のお客さんは素直だと思う。

面白ければ笑いが、凄ければ拍手が、つまらなければちゃんとシラケる。怖いとも思うくらいだけど、私は大阪で感じるこの分かりやすさが結構好き。久しぶりの大阪を感じました。

今は東京がメインでたまに大阪。今年の8月には奈良もあるけれど、もっと大きくなってもっと遠くへも行きたい。遠征をする度にその野望が具体的になっていく。お客様有りきの私たち、まずは少しでも多くの方に知って貰いたい、皆そんな思いで一丸となっています。そんな気持ちでレポートも書かせて頂いてます!!


第1試合

なる & 才原茉莉乃

vs

水嶋さくら & 蓮燦


先発はなるとさくら。

2人は速い攻防を繰り広げるがなるが得意のドロップキックで主導権を握り才原へ。さくらも首投げをハンドスプリングで切り返すなど身体能力の高さを十二分に魅せ蓮燦へ。蓮燦は独特の煽りで会場を魅了。なると才原の連携攻撃も耐え、なるの高角度ミサイルキックを煽り散らして自爆させさくらへチェンジ。さくらは得意の鎌形めやダイビングフットスタンプでなるを追い込むがDDTで切り返したなるが才原へチェンジ。4者は入り乱れダウンするも、才原とさくらが1歩も退かない攻防の末ダブルチェンジ。蓮燦が意地を見せなるに畳み掛けるが、なるは一瞬の隙をつきスピアータックルからそのまま丸め込みカウント3。


#松井所感

4者がそれぞれ新人らしく元気良く活発としたキャラの第1試合。楽しんでこのリング上に立ってるように見える4人はとても好印象だと思う。私自身、リングで魅せる戦いは見てくれる人に勇気や希望を与えるものだと信じている。まだまだ足りない部分もあるとは思うが、まずは元気さえあれば大丈夫。


4月21日から開催される新人トーナメントに手を挙げた なる、才原、さくらの3人。そこに今回ぶち込まれた蓮燦は何を思ったか、何を残そうとしたか。今までキャラの先立ちに見えていた蓮燦だが、単純な結果だけじゃない「勝負」に拘る姿勢が見えた気がする。もしかしたら蓮燦が連勝し圧倒する未来があるかもしれない。全員がほぼ横並び。1寸先、誰が飛び出るか本当に分からない今が大注目です。


第2試合

MARU【蛇道衆】

vs

後藤智香【The Royal】


前回4月6日新木場公演で半ば無理矢理蛇道衆が取り付けたThe Royalとの対抗戦。


智香の握手をMARUは拒否するが、すぐに奇襲を仕掛ける。しかし智香は見切って迎撃も、MARUはグラウンドレスリングで主導権を握り智香を捕える。MARUは三角絞めを取るが173cmを誇る智香が持ち上げ叩き付ける。だがセコンドの蛇道衆一同の介入が入り再び智香は猛攻を受ける。智香は得意のジャイアントスイングを狙うがMARUは切り返し得意のストレッチマフラーホールドも智香はすぐにロープブレイク。お互いの得意技で潰し合うことを明言していた両者1歩も譲らず攻防が続く。智香がジャイアントスイングを漸く決めるが、蛇道衆アレンの介入で場外へ連れ出され、MARUが場外へダブルフットスタンプ。智香はMARUの攻撃を堪えるも再び蛇道衆の介入に遭い、最後はMARUのダイビングフットスタンプからのストレッチマフラーホールドでギブアップ。


第3試合

皇希【The Royal】

vs

岩井杏加【蛇道衆】


The Royalと蛇道衆対抗戦の2戦目。

岩井は澄川に突っかかっていたが、もう飽きたと言わんばかりに澄川は代わりに皇希を差し出しすぐに対戦へ。

170cmの皇希とパワーファイターを目指す岩井は序盤から激しく当たり合い均衡。皇希は逆エビ固めからラリアットやビックブーツで攻め、岩井はスタナーで一矢を狙うが皇希はダイヤモンドカッターを決め畳み掛ける。しかし更に攻撃を仕掛ける皇希に蛇道衆の介入。ブルドーザー轟の170kgプレスから岩井のダイビングニードロップも皇希はカウント2で返す。畳み掛ける岩井をカウンターパワースラムで投げつけ、170cmプレス。更にラリアットを連続で叩き込み、バックドロップでカウント3を奪う。

「おい皇希。170cmプレス?人の技パクってんじゃねえよ!これからぁ!轟と皇希の抗争が始まるってことだ!」

皇希は失笑を浮かべる。

「え?無視?…(MARUに)ボス、違ったみたいです。」

ブルドーザー轟は大人しく引き下がる。

MARU「おい菜摘。菜摘、今度はお前の膝をぶっ壊してやる。最近蛇道衆に入ったキラ☆アンと一緒にお前をぶっ潰してやるよ。」

澄川「もう、しつこい。しつこいし、キラ☆アンさんこの間やりましたし…。最近、格闘技?寝技みたいなやつTwitterに上げてますけどなんですかあれ。なんか急に格闘家みたいなフリしてめっちゃ寒いんすけどなんすかあれ。

MARU「寒くねーから!」

澄川「まあいつでも膝潰しに来なさいよ。逆に潰してあげますから。で、いつも残るのやめて貰えませんか?早く帰って!」

MARU「なんでいつもうちらが先に帰るんだよ」

澄川「負けたからだよ!!」

蛇道衆は帰る。

澄川「後半もねどんどん盛り上がっていきますのでよろしくお願いします!」



#松井所感

所々の噛み合わなさが目立つ第2試合。蛇道衆MARUとThe Royal後藤智香の目指す先は全く異なるはず。しかしそれが良い。お互いの譲れない意地をぶつけ合うのがリングだと思う。だけど不完全燃焼を残した一戦に見えた。元気さえあればと前述したがそれは基礎があってのこと。見栄えのする技や自己アピールが先走り大切なことを忘れがち。不可抗力も時にはあるが私は大前提として安心して楽しめるということがエンタメを公言するならば絶対だと思っている。第3試合は皇希の圧倒。旧体制からの残留組や澄川、惡斗は若干高みだと表現されるが、皇希はこの中に並んでも全く遜色ないと思う。恵まれた体格や華やかさも勿論あるが、安定感や説得力も昨年デビューでは群を抜いている。そんな皇希とブルドーザー轟の抗争は是非見たい。

第4試合

惡斗 & 入江彩乃 & CHIAKI【BE∀STZ REBELLION】

vs

朝陽 & 松井珠紗 & 山田奈保【てっぺん☆】


4/1蒲田公演でビーリベからの勧誘を断った朝陽は松井、山田とユニットを結成。4/6新木場にて勢いのまま青野、茉莉組に挑むも敗戦。そこへ断られた因縁を根に持つビーリベ惡斗が対戦を要求した。


握手を拒否したビーリベだが、振り向き奇襲を仕掛ける。てっぺん☆も応戦し6人が入り乱れた末、朝陽がビーリベに捕まり貼り付け攻撃に。脱した朝陽は松井にチェンジ。松井は惡斗に攻撃をするが、惡斗はコーナーポストへコンプリートショットを叩き込み切り返すと変形カルメリア。彩乃も加勢しビーリベの連携に捕まりそのままCHIAKIにチェンジ。CHIAKIは顔面にドロップキックや顔面ウォッシュ(EUR44ブーツ)で顔面狙いで猛攻。キレた松井がボディに膝を連発で突き刺し、ミスティカ式クロスフェイスロックや顔面へのスライディングキックでやり返し奈保にチェンジ。次から開催の新人トーナメント発起人のCHIAKIと真っ先に名乗りを上げた奈保の一騎打ち。ビーリベもてっぺん☆もお互い介入はせず2人の戦いを見る。奈保が膝への低空ドロップキックから足四の字固めで脚を狙えば、CHIAKIは背後からのスピアータックルやアルゼンチンバックブリーカーで腰を砕きに。CHIAKIのムーンウルフが決まるが、奈保はダブルアーム式フェイスバスターでやり返し両者譲らずもダブルダウン。彩乃と朝陽に。彩乃にてっぺん☆は連携攻撃を決めるが、ビーリベもここぞと連携をやり返す。2人の攻防が暫く続くが、奈保が彩乃へフライングボディアタック、朝陽がミサイルキックからライジング・サンを決め彩乃から3カウント。

朝陽「私は、今日ここに来てくれた人達に伝えたいことがある!朝陽、松井珠紗、山田奈保のユニット名が決定しました!その名もてっぺん☆です!投票ご協力ありがとうございました!このタッグ名に恥じないようにアクトレスガールズのてっぺんを目指してこれからも頑張っていきますのでてっぺんの応援をよろしくお願いします!」

惡斗「はいはいはい。お疲れさんお疲れさん。負けちまったなぁ。いいなぁ勢いがあって。今日は中々面白い感じだったけど、一つだけ言わせてくれ。てっぺん☆って名乗るんだったらさ、これから負けたまんまじゃいけないヤツらも居るかもしれないけど、その名に恥じないようにアタシらもといビーリベ、他のユニットもガンガンガンガン妨害してくるからよ。

お前のお試し期間だっけ?その間にてっぺんは絶対取れないと思え。アタシらが潰してやるからよ。以上!」

蛇道衆「てっぺんじゃねーじゃん!」等野次を飛ばす。

惡斗「お前ら出てくんじゃねえよ!!!!アタシらのターンだ!帰れ!!」

松井「てっぺん☆なったけど、確かにこの間新木場負けてしまったし勝たなきゃいけない相手、います。でもてっぺんと名乗ったからとは言え、ここから這い上がるのが面白いよなぁ!?これからもビーリベさんの妨害、楽しみにしてるんでよろしくお願いします!」

惡斗「任せろ!」

松井「じゃあ朝陽、すぐに新木場のリベンジをしよう。メイン後青野未来と茉莉、2人に挑戦してきます!!」


#松井所感

BE∀STZ REBELLIONとの対戦、最高に楽しかった!ユニット名も決まり初めてのユニットメンバー3人全員での試合は勢いのまま勝ち星を手に入れたが、次も取れるってわけじゃない。だから本当に面白かった。私がユニット結成する以前から思っていたが、今になってより一層何回でもビーリベと試合したいと思いました。今回は朝陽の大阪お披露目であるが、新人トーナメント開催に先駆けた山田奈保とCHIAKIの前哨戦もとても意味のあるマッチアップ。体格も良くヒールをモノにしてきたCHIAKIに対し、奈保はド根性ファイト。技を受け切り、感情を高ぶらすことが大切なリングでは、奈保の気合いに注目したい。CHIAKIも今完成され過ぎては勿体ない。もっと高みを目指して研究してみて欲しいと思う。半年後1年後、CHIAKI対山田奈保の組み合わせが名前だけで期待されるようなものであって欲しい。

第5試合

青野未来 & 茉莉

vs

澄川菜摘 & 夏葵【The Royal】


前回4/6新木場で通称トップ対決を青野未来&茉莉vs朝陽&松井珠紗で行った。それに関して納得がいかない澄川菜摘は、私たち(The Royal)が勝った方と試合をすると言い放ち今回の対決へ。


先発は青野と澄川。静かな立ち上がり。チェーンレスリングの末ドロップキックを相打ちし同時にチェンジ。代わった茉莉と夏葵も静かにグラウンドレスリングを展開。両者徐々にギアを上げていき、茉莉がカンパーナで優勢になると、その後夏葵は攻め込まれてしまう。夏葵はローキックを連発で叩き込み意地を見せるも青野も鋭いローキック。茉莉も夏葵に強烈なサッカーボールキックなど一方的な展開。茉莉が連携攻撃を要求するも青野は拒否しギクシャクとした関係を露見させる。夏葵はその隙に逃れ漸く澄川に。澄川は鬱憤を晴らすようにサッカーボールキックを茉莉に連発。鋭い攻めを見せるが茉莉も蹴りで迎撃し投げ技やオモムラッパで絞り上げ澄川を削る。青野と澄川は誰もが期待する間違いのないマッチアップ。The Royalは連携攻撃をするが青野は力技で薙ぎ倒す。だが澄川も譲らずやり返し、夏葵へ。澄川は巧みにアシストを挟み夏葵が青野を圧倒する展開に。しかし青野がダブルアームスープレックスを無理矢理ぶっこ抜き力技で戦況を変えると渾身のラリアットを叩き込み夏葵から3カウントを奪う。

青野「大阪の皆さん!チャンピオンになってはじめて来れましたー!ちょっとまだベルト間に合わなかったんですけど…、来月こそはここに!ベルト巻いて皆さんにキラッキラのピカッピカのベルトお見せ出来ると思うんで楽しみにしててください!…で?松井珠紗、朝陽。またリベンジしたいと、でもさ、せっかくユニット名てっぺんって付けたのに二連敗したらあまり良くないんじゃない?

松井「ご心配なく。我々てっぺんはこれからが面白いんで!じゃあいいですか?次回、4月21日新木場。(茉莉を見る)」

茉莉 無言でばってんをつくりアピール。

青野「(茉莉のアピールは無視して)もちろんいいですけど。」

澄川「ちょっと待ってくださいよ。毎回毎回The Royalをトップ争いから放っておいて。勝手にカード決めて。トップ争いにはThe Royalも入れて頂きます。しかしですね、私さっきの第3試合で蛇道衆にしつこく追いかけ回されてましてまた再戦しなきゃいけないので、次4月21日は私は(トップ争いの)試合に出れないので、夏葵と皇希を送り込もうと思います。いいですか?」

青野「茉莉さん。」

茉莉 再び「×」をアピール。

青野「茉莉さんもOKなのでやりましょう。4月21日よろしくお願いします。」

青野「4月21日より新人トーナメント行われます。関西出身、茉莉乃、奈保、一言ずつどうぞ。」

茉莉乃「えー、兵庫県神戸市出身、才原茉莉乃です。本当に何も本筋に絡めてなくて寂しかったしすっごく悔しかったので、挑戦したい!と言わせて頂きました。絶対にまた未来さんとシングルをしたいのでどうぞ応援よろしくお願いします!」

奈保「関西人にマイク持たせたら大体長いねんな。(奈保が長かったので割愛)

その名の通りてっぺん目指して頑張るんでよろしくお願いします!」


#松井所感

この試合メンバーを見て最初に思ったことは、全員が蹴りの使い手だということだった。随所随所で蹴撃は見られたが、個人的にはほとんどが蹴りだけで構成されるような他のメンバーが入っていたら見れない試合展開が見てみたかったと思った。夏葵はデビュー1年半弱で、こんな中に入っても全然見劣りしないプレイヤーになってきた。だけど、混ざろうとしなくていい。上手く見せようとしなくても技や動きの綺麗さは十二分に伝わっているので、そこにもう1つ夏葵自身の感情が乗ってくると更に唯一無二のファイトスタイルを掴めるのではないかと思っている。菜摘さんは圧倒的な鋭さと抜群のアシスト力でマイクもキレッキレ。この日もかっこよかったです。

試合順でどうこうとは私は全く思っては無いが前半戦は新人同士の対戦になることが多い。キャリアが近い者同士での試合も大きな経験値にはなるが、やはり無理矢理にでもハイカードに組まれてきた人とでは明らかな差が生まれてきたように思える。どの試合も大切で役割があるが、前半と後半ではプレッシャーのかかり方がやはり違う。

次回4月21日新木場からいよいよ始まる新人トーナメントは最も中心でありながらメインイベントには組まれない。いくら練習を重ねていてもメインという責任の圧力で大失敗をしたりする。だけどいつかは通るべき道。新人トーナメント出場者には是非、今すぐにではなくても興行を任せられる頼もしさを示していって貰いたい。これはすごく大きなチャンスだと信じて向かって欲しい。私はこのトーナメントこそアクトレスガールズの未来だと、とても楽しみにしています!!

ご期待ください。