4月6日(木) ACTwrestling Step16 新木場公演
@新木場 1st RING
若手が縮こまってしまう会社に未来は無い。
これはアクトレスガールズに限った話ではないと思う。私は自分の思いを喋ることが怖かった。潰されてしまうと思っていた。私が若手の時、何も言ってはいけない重さが確かにあった。その後アクトレス新体制が始まった。アクトレスリング初期は、何を言ったらいいか分からない雰囲気で満たされていた。私は「この興行を繰り返してもつまらない」と意を決して言った。しかし誰も何も返さなかった。
それから1年近く経ち、今はみんなたくさんの思いを喋っている。若手が思いっ切り主張を出来る場所になることは、実はそう簡単ではないと思うのだ。
今回もそうして次に繋がっていく。アクトレスガールズは今が1番面白い。そして今後はもっと面白い。私は自信を持ってそう言える。
第1試合
皇希 & 後藤智香【The Royal】
vs
なる & 才原茉莉乃
先発は皇希となる。
2人は探り合うが、なるが先制しガットショット。速い攻防の末、なるがドロップキックを決めるが皇希は吹っ飛んだロープの反動を利用して側転で着地。見合って双方チェンジ。
智香と才原はお互い突っ込むが才原がガットショット。リストを取り、智香をぶん回しアームブリーカー。続けてドロップキックも智香は倒れずビッグブーツ。才原は起き上がり大外刈り。才原はチェンジ。
なるはドロップキック。更に串刺しドロップキックもカウント2。ボディスラムを狙うが智香は逆に投げつける。ジャイアントスイングを狙うが、なるが腹筋で起きてきてエルボーと張り手を叩き込み逃れると才原を呼び込んで智香をコーナーに飛ばし串刺しドロップキックのトレイン攻撃。更になると才原2人でロープへ飛ぶも皇希が出てきて、智香と共にそれぞれビッグブーツて倒す。智香はなるにジャイアントスイング。15周を回し切って皇希にチェンジ。
皇希は逆エビ固めもなるはロープエスケープ。
智香を呼び込み2人でなるを天高く持ち上げ170cmオーバーから真っ直ぐたたき落とし、2人で170cmプレスを狙うもなるはすかして自爆。なるはロープへ飛んでスピアも皇希は堪えて首投げ、ロープへ飛ぶがなるがカウンタードロップキック。才原へチェンジ。
才原はどんぐりクラッシュ。岩石落としを狙うが皇希は逆にカナディアンバックブリーカーでかつぎ上げるが才原は背後に立ってバックスライドもカウント2。ロープへ飛んでドロップキックも皇希は倒れず、もう一度ドロップキックを放つが皇希は耐えて才原へストンピングを叩き込む。皇希はビッグブーツ、ロープへ吹っ飛んだ才原の顔面に追撃ビッグブーツも才原はカウント2で返す。皇希は才原を引き起こすが、才原は振り払ってエルボー。皇希もやり返しエルボー合戦も皇希が優勢に。皇希はボディスラムで投げつけ、170cmプレスを決めるもなるがカット。なると才原は2人で皇希をロープに飛ばすが、皇希はまとめてダブルラリアットでなぎ倒す。立てない才原を無理矢理引き起こし皇希はカナディアンバックブリーカーを狙うが、才原は逃れて着地、腰投げを決めるとコーナーから飛び付きどんぐりクラッシュ。更に岩石落としを投げきりフォールもカウント2。なるにチェンジ。なるはスピアを2連発し、十字の丸め込みもカウント2。コーナーに登るが、智香がなるをファイヤーマンズキャリーで捕らえ横落とし。皇希はエルボーを狙うが、なるはすかしてDDT。才原が皇希にドラゴンスリーパーを決め時間を作るとなるはコーナートップに上り、高角度のミサイルキックを決めるがカウント2。なるはロープへ飛ぶが、皇希はパワースラムで投げ付けると2人は大の字に。先に起きた皇希はロープへ飛んでラリアットも才原がカット。才原はアームブリーカーで皇希の動きを止めるとなるが再びDDTを狙うが、智香がカット。智香はなるを担ぎあげ510-Nで投げ付ける。皇希はバックドロップで仕留めに掛かるが、なるはクロスボディアタックで切り返しフォールもカウント2。十字の丸め込みもカウント2。なるはコーナーに登るが、皇希は捕えてバックドロップもカウント2でなるは返す。しかし皇希はコーナートップからアメジストバタフライ(旋回プレス)で押し潰しカウント3。
#松井所感
メインイベントでも遜色ないような強烈な技の数々。これは決して褒め言葉だけではない。アクトレスリングは「公演」。第1試合〜メインイベントまでの流れと役割がある。アクトレスガールズは有難いことにリングを何も知らないお客様も多く見に来てくれる。その中で第1試合は「掴み」になる。第1試合は最も重要だと私はそう思っている。いかに分かりやすい内容で且つ選手自身のキャラクター性を出し、次の第2試合以降に期待を持たせるか。
出来ることを全部やればいいってわけじゃない。それは発表会だ。試合に限らずだが、盛り沢山詰め込むことは逆に何も印象には残らない。また、掴みこそやはりより丁寧に考えたいと思う。当たらないドロップキックで受け身は取れない、強そうに見えない技で痛そうには見えない、ダメージなさそうなのにダウンはできない。
アクトレスガールズはほぼ全員が女優。普通の芝居だって同じ。決められたシナリオに本当の感情を入れ、技術を持って表現をする。段取り芝居で感動はしない。だから同じ。舞台でもリングでも、嘘で人の心は動かせない。
せっかく人がやって人に魅せるのだから1番は感情を大事にしたいと思う。私自身も大切なことを思い直す良い機会になった。
お客様に見せているものを勉強などと言うと失礼になってしまうが、強いて言いたいことを誇張しているのみで、私もこの試合は感嘆しながら見ていた。皇希は流石に今は頭1つ抜けているが他もそう負けてない。(智香は別。) もっともっと食らいついて、切磋琢磨と世代交代をし続けて欲しいと思う。
第2試合
惡斗【BE∀STZ REBELLION】
vs
蓮燦
蓮燦は普段BE∀STZ REBELLIONの入場時、ガウンを受け取る活動を嬉々として行っている。今回ビーリベの対角線に立つ蓮燦。(初?)蓮燦は惡斗の為にか、紙パックの鬼ころし(2L)を持って入場。一方、アメリカから帰ってきた惡斗はいつも通り瓶の酒を手に入場。
惡斗のガウンは入江彩乃が受け取った。
ゴングが鳴ると、蓮燦はコールを煽る。
蓮燦「惡斗さーん。おかえりなさいませ。よろしくお願い致します!」と用意した鬼ころしを差し出す。
惡斗は暫く見ると突然ガットショット。「紙パックは飲まねー!」と蓮燦からの愛を投げ捨てた。惡斗は蓮燦はコーナーに飛ばすが蓮燦はセカンドコーナーに飛び乗り会場へアピール。惡斗はゆっくり近づき強烈なエルボー。顔面をブーツで踏み抜き、逆エビ固め。腰がすごく硬い蓮燦は必死にロープエスケープ。会場から惡斗へ「もっと厳しく」の声。惡斗はボディスラムで持ち上げるが、蓮燦は暴れて着地しエルボー。惡斗は受け切りながら応戦。蓮燦は甲高く叫びながらエルボーを連打。惡斗はうるせー!と叫び返しコーナーへ飛ばすが、蓮燦は飛び乗り追いかけてきた惡斗を脚で捕らえ尻を押し付け蹴り飛ばす(蓮燦ゴールドヒップアタック)。続けて、十八番のロープ渡りに嫌々付き合う惡斗。惡斗はロープを揺らし蓮燦は落ちるが、無理やり投げきり「蓮燦の言うことは絶対!」とコールを求めるも途中で惡斗がストンピングで阻止。惡斗はドロップキック。ロープに蓮燦をぶら下げ脚にドロップキック。続けてスクールボーイからストレッチマフラーホールドで絞り上げるも蓮燦は耐える。惡斗は離し、コーナーへ登るが、蓮燦は食らいついてエルボー。惡斗もエルボーで蓮燦を突き放す。しかし蓮燦は来いよ!と両手を広げて惡斗を挑発。惡斗はセカンドコーナーからミサイルキックも、もちろん蓮燦はすかして河津落としはカウント2。蓮燦はロープへ振るが惡斗はガットショットからエルボーを叩きつけると変形カベルナリアで絞り上げる。惡斗はロープに飛ぶが、蓮燦はコンプリートショットもカウント2。セカンドコーナーからフライングクロスボディ。続けてコーナートップに登るが、惡斗は担ぎACT。惡斗は続けてフロントネックロックのままぶん回し、最後は胴締めも加え「惡朱羅」で蓮燦はギブアップ。
#松井所感
大先輩なのでこんなことを述べるのは恐縮だが、惡斗は本当に何をしても様になる。華やかさはやはり明るい人に感じやすいが、惡斗は正に「惡の華」。華というよりオーラといったほうがしっくりくるか。
対する蓮燦は、アクトレスガールズが他に行っている企画「アクトリング」内のチーム花月夜(かぐや)で惡斗と同チーム。基盤は惡斗に教わった部分も多いだろう。
第2試合というのは比較的お笑いというか、そういった内容が差し込まれることが多い。先でも述べたように試合順には役割がある。今回のように5試合があった時、全部が同じように重い技がぶつかり合う内容だと見る側が疲れてしまう。特に蓮燦は異色であるが、重い物語にもコメディパートが多く挟まれるようにちょっとした気持ちの休憩部分としてとても大切だと思っている。
ただ、人を笑わせるのは泣かせるより難しい。お笑いの基本は人の考えを裏切ることだと思う。誰もが予想つく答えの裏をかくことが最も分かりやすく笑いを誘える。リングでそれをやるならば大前提として、皆が安心して見れる「基礎」がなくてはならない。その上に笑わせる技術であろう。蓮燦がやりたいことは物凄く分かる。とっても難しいことを蓮燦はやろうとしているが、今は残念ながら正直笑われている側面もある。基礎にキャラクターを塗り固め、アクトレスガールズ最強のコメディアンになって欲しい。本当にそこを目指しているかは知らないですよ。絶対に勘違いしないで欲しいのは出来ないからお笑いに逃げるわけではない。何でも出来る人が行き着く先がお笑いだ。蓮燦が開花する道を皆さまと見届けたいと思います。
第3試合
未依 & 水嶋さくら【update+】
vs
入江彩乃 & CHIAKI【BE∀STZ REBELLION】
BE∀STZ REBELLIONは惡斗以外全員B型らしい。B型曰く、B型は自由人であると。コール後彩乃とCHIAKI 2人のポーズはちょっと歪であったが2人とも何も気にせず。流石はB型。
対するupdate+はすごくかわいい。コール時リボンが絡まり苦笑するさくらもかわいい。
レフェリーチェック後「よろしくお願いします!」と握手を求めるかわいいupdate+に思わずニヤけが溢れそうになる彩乃とCHIAKI。(アクトレスガールズネッツで確認してください。)
先発はさくらと彩乃。ロックアップからリスト取り合い。さくらはハンドスプリングや側転で身体能力の高さを見せるが、彩乃も応戦し見合い。CHIAKIがさくらへ話しかける「ビーリベ入らない?」さくらが動揺してるところ彩乃が背後からストンピングし、CHIAKIへチェンジ。
CHIAKIはコーナーに顔面をぶつけ、首投げからスリーパーホールド。さくらはロープブレイク。CHIAKIは立ち上がらせるがさくらは振り払ってエルボー。CHIAKIもエルボーをやり返しエルボー合戦。練習を始めた日はほぼ同じだという2人だが、CHIAKIに挑戦するような形になるさくら。CHIAKIは首にエルボーをかち上げると頭へドロップキック。ロープへ飛ぶが、さくらはカニバサミで倒し低空のクロスボディアタック、カウント2。未依へチェンジ。
未依はくまちゃんでCHIAKIの頭を殴る。コーナーへ飛ばすが、CHIAKIはリバース、髪の毛を引いて未依を倒す。コーナーまで追い込むと「未依さん!間もなく5周年おめでとうございます!」と言い、顔面ウォッシュで熱いお祝い。「未依ちゃんかわいい超かわいい」と未依お馴染みコールで挑発しながら、ブーツを叩き込み最後はヒットロープから勢いよくビッグブーツ。(足のサイズが27cmと異常に大きいので【EUR44ブーツ】と名付けるそうです。) CHIAKIはセンターに未依を転がしヒットロープ。未依はカウンターフェイスクラッシャーで5周年の意地を見せる。未依はさくらとくまちゃんを呼び込み2人でロープへ飛ばし、未依はくまちゃん、さくらはフライングチョップでCHIAKIを倒すがカウント2。未依はCHIAKIを起こすところCHIAKIは払って正拳突き。ロープへ飛んでショルダータックルからボディプレスで押さえるもカウント2。起き上がったCHIAKIは側転をしてコーナーに戻り、彩乃にチェンジ。
彩乃はビッグブーツ。ロープへ飛ばしネックブリーカー、続けて片エビ固めで猛攻をかけるがロープエスケープ。彩乃はロープに逃れた未依の顔面にビッグブーツ。ロープへ飛ぶが、未依はカウンタークロスボディアタックもカウント2。くまちゃんロックで絞り上げ、さくらにくまちゃんを要求。くまちゃんを使ってチョーク攻撃。反則カウントで離すが、くまちゃんは持ったまま彩乃の頭をくまちゃんで殴る。くまちゃんを大きく振りかぶるが彩乃はすかして、ビッグブーツ。彩乃は未依を起き上がらせるが、未依は振り払ってモンキーフリップ。すぐに彩乃は立ち上がるが2人は見合い。同時にチェンジ。
さくらはドロップキック2連発。ボディスラムで叩きつけるもカウント2。コーナーへCHIAKIを飛ばすが、リバース。CHIAKIは串刺しスピア、ロープへ飛んで更にスピアで倒すもカウント2。CHIAKIはロンダードニーを狙うが、さくらはすかし、未依が出てきて2人でCHIAKIのリストを取ると未依が後頭部へ踵落とし。未依は四つん這いになると、さくらは未依を踏み台にCHIAKIにフットスタンプ。高角度の鎌固めを決めるが彩乃がカット。CHIAKIはさくらに殴り掛かるが、さくらはすかしてキルスイッチの体勢も更にCHIAKIは切り返してアルゼンチンバックブリーカーで絞り上げ、ムーンウルフ。CHIAKIはダメージを引きずりつつ彩乃にチェンジ。
彩乃は北海どーんを狙うが、さくらは暴れて着地。すかさず彩乃はスタナー。彩乃がコーナーに登るとCHIAKIが出てきてさくらを彩乃へシュートコーナー。彩乃は飛びつきコーナーからスタナー。フォールもさくらはブリッジで抜けロープへ飛び反動のクロスボディアタックはカウント2。続けて120%スクールボーイもカウント2で返される。さくらは彩乃の背後からドロップキック。彩乃がロープまで吹っ飛んだところ、未依がロープ越しにスタナー。さくらはセカンドコーナーからフライングクロスボディアタックもカウント2で返される。さくらは悔しくエルボーを連発。ロープへ飛ぶも、CHIAKIがパワースラムでフォロー。彩乃のビッグブーツはカウント2。ロープ反動の主耳も未依がカット。未依は彩乃にバックスピンキック。未依は出てきたCHIAKIを捕まえると、そこへさくらがドロップキック。
さくらと彩乃はお互いに突っ込むが彩乃のビッグブーツが決まる。フォールもカウント2で返すとさくらは逆に抑え込みこれもカウント2。さくらは飛び付き十字の丸め込みからジャックナイフ式エビ固めで抑え込むもCHIAKIがカット。さくらはロープへ飛ぶが、彩乃はカウンターで捕らえて河津落とし。更に変形河津もカウント2.9でさくらは返す。彩乃は非情に北海どーんを決めさくらからカウント3。
#松井所感
新生アクトレスガールズでデビューしたのは20人を超えるが、その中で私がずっと注目しているのは水嶋さくら。まずかわいい。そしてすごく堅実な努力家であり謙虚。私は彼女がマイナスな態度だったり発言をするのを1度も見たことがない。加えて新体操のバックボーンがあり非常に身体が柔らかい。それを生かしたブリッジ返しや丸め込み技、特に鎌固めは一見の価値あり。アクトレス旧体制の時、身体が柔らか過ぎる林亜佑美という私と同期のバケモノがいたが(褒めてる)、さくらも全然劣らないと思う。
この試合の主役は水嶋さくらだった。しかしプレッシャー負けか?あまりスイングせず。小柄なので攻められる場面は必然と多い。「さくらちゃん頑張れ!」となる会場一体の雰囲気を昨年はもっと大きく感じていたが今回はそこまででも。寧ろ、もうそれだけではやっていけないということだろう。
これはさくらに限らず、多くがデビューして1年を超えある程度場数も重ねてきた。この辺で絶対に慢心しないで欲しい。「これが定石」なんて思うと見てる側は冷める。常に研鑽していかなければ人を動かすエンターテインメントにはなり得ない。
後述するCHIAKI発起で開催される新人トーナメントに水嶋さくらはエントリーした。注目していると言った以上、さくらに伝えたいことがある。勝ち負けより私が大切にしてること、トーナメントで一皮剥けて欲しいと期待している。
〜新人トーナメント開催〜
第3試合後、CHIAKIはマイクを取った。
CHIAKI「BE∀STZ REBELLION、絶好調だ!前回前々回とレフェリーのミスで負けたことになっちゃったんですけど、まあいいや。そんなことよりも、澄川菜摘が率いるThe Royalがセンターユニットだなんだ言ってるけど、今アクトレスガールズを面白くできるのはBE∀STZ REBELLIONしかいねえんじゃねえのか?!
そんで、まず私がこの団体で結果を残していきたいと思ってるんでうちら世代のトーナメントをやらせてください。勝ったら青野未来のベルトに挑戦。そんでベルトを持って対戦に挑んだら十分な結果なんじゃないですか!澄川菜摘さーん。」
山田奈保がマイクを取りリングイン。
奈保「トーナメント。なんやおもろそうやんけ。それうちも混ぜてくれへん?」
CHIAKI「なんて?」
奈保「うちも混ぜて!そのトーナメントに!」
CHIAKI 「いいよ!」
奈保「うちら世代って言ったよな?ほならそのトーナメント、デビュー2年未満のやりたいヤツらでやるトーナメントってことでいかがでしょうか?」
CHIAKI 「いいね。じゃあ他に、上に噛み付く覚悟のあるやついたら上がってこい」
迷わずMARU(蛇道衆)がリングイン。
MARU「私はこの間の後楽園ホールでデビューしました。2年未満です。資格は、あるよね?」
轟「ボス!!空気読んでください!ボスがデビューしたのは23年前の後楽園ホール!」
奈保「残念!」
轟「撤収!」
CHIAKI 「他にいねえのか?」
蛇道衆・岩井杏加 エプロンに上がる
岩井「(喰って)よろしくお願いしまぁす。」
才原茉莉乃がリングイン
才原「マイク貸してもらってもいいですか?!」
奈保「はい」CHIAKI「どうぞ」
2つマイクを差し出され戸惑った才原はCHIAKIのマイクを受け取る。
才原「すみません皆さま、才原茉莉乃です。みんなユニット組んだり目立ったりして、ストーリーに絡んでる人ばっかりだと思います。才原はまだ目立っておりません!すごく悔しい思いをしています!だからこのトーナメント挑戦して、ターニングポイントにして、絶対未来さんに勝ってベルトを取りたいと思いますので、是非とも応援よろしくお願いします!!」
なるが上がりマイクを取る。
なる「明るく元気に華やかに勝つのは、おバブのなるです!…この前の先輩方みたいにまだトーナメントの準備が出来てないので今から準備します!」
CHIAKI「というわけで、この6人で決定で。」
決まったのはCHIAKI、なる、水嶋さくら、岩井杏加、山田奈保、才原茉莉乃の6人。メインイベント終了後に組み合わせ抽選会が行われる。
#松井所感
新人トーナメント。すごく楽しみである。
トーナメントに関して、なんでシード枠2つで6人なのか、せめて8人、いやもっと大勢でなど色々意見はあると思うがまあ、そこはね。
経験値やおもしろを省いた純粋なぶつかり合いが出来る、誰が優勝してもおかしくない6人であると無理やり納得して貰えれば。…(笑)
当然全員出たかったに決まってる。名を上げられなかったメンバーは、「自分が出た方が良かった」と思わせる結果を出したらいいだろう。出場の6人には、出れなかったメンバーの重圧も感じつつ圧倒的に「自分しかいない」と思わせればいい。公演とは言え闘いであるリングは絶対的に競争社会だ。報われないと嘆く時間は向上心に変えて、悔しいままぶつければいい。
CHIAKIがこのトーナメントを発起したがその真意は青野未来に挑戦する為ではなく、澄川菜摘を見返す為。
チャンピオン青野未来は一体これをどう思っている?
第4試合
澄川菜摘 & 夏葵【The Royal】
vs
キラ☆アン & 岩井杏加【蛇道衆】
前回4月1日蒲田公演で行われた夏葵vsブルドーザー轟(蛇道衆)。試合終盤、蛇道衆の度重なる介入に痺れを切らした澄川菜摘は夏葵に加担し乱入。夏葵に勝利を飾らせた。夏葵はその場でThe Royal加入を志願し、澄川は快く了承。納得できない蛇道衆、岩井杏加が澄川に突っかかり今回の対戦が実現。澄川と岩井は昨年行われたタッグトーナメントのパートナー(チーム:BrightRock)であり、2人は優勝を果たしている。2人が対角線になるのは岩井のヒールターン以前からも初。初めてのマッチアップはThe Royalと蛇道衆の完全なるユニット抗争になる。
ー
先発は岩井と夏葵。ロックアップからリストの取り合い。岩井が肘を夏葵の背中に落とし潰すとロープへ飛ばしハイスパートな攻防。速さに分がある夏葵が低空ドロップキックで岩井を吹っ飛ばし澄川へチェンジ。澄川はヘッドロック。袈裟投げで捕えるも岩井は抜ける。澄川はネックスプリングで挑発しようとするが失敗。蛇道衆セコンドから失敗してんぞー!と野次が飛ぶ中澄川は舌を出してお茶目にアピール。澄川は恥ずかしさを払拭するようにロープへ飛ぶと蛇道衆アレンが澄川を止め、ロープへ貼り付けて蛇道衆のアピール「シャー!」。岩井はキラ☆アンにチェンジ。
キラ☆アンと澄川はグラウンドレスリングの攻防。コスチュームがすごく似ている。格闘技経験を持ったキラ☆アンが優勢になったところを夏葵がカット。澄川が隙に脇固めで絞るがロープエスケープ。澄川はエプロンから走り込み顔面にブーツ。夏葵にチェンジ。
夏葵はサッカーボールキックを3連発。キラ☆アンは意地で立ち上がりガットショットから首投げで座らせるとサッカーボールをやり返す。起き上がらせソバット、ロープへ飛ばすが夏葵はリバース。しかし帰ってきたキラ☆アンはラリアット、カウント2。岩井にチェンジ。
岩井は倒れている夏葵をわざと踏んでからヒットロープ、ギロチンドロップもカウントは2。逆エビ固めで絞りあげるが夏葵はロープブレイク。コーナーに逃れた夏葵に岩井は串刺しバックエルボーを狙うも夏葵はすかして串刺しジャンピングニーアタック。岩井を転がしダブルフットスタンプもカウント2。夏葵はブロックバスターを取るが岩井は堪えて逆にケブラドーラを狙うが夏葵は側転で立ち上がり、そのままジャンピングニーアタックで突っ込むもカウント2。夏葵は対角からシャインニングウィザードで決めにカウントかかるが、岩井はガットショット。ファイヤーマンズキャリーで担ぎあげ、デスバレーボム。2人はマットで大の字。起き上がってきた岩井が夏葵にエルボー。夏葵も応戦しエルボー合戦。夏葵の渾身の1発を岩井はすかしてスタナーも、夏葵は意地で立ち上がりドロップキック。夏葵は帰ろうとするが、岩井はバックをとって帰さない。夏葵は岩井を振り払いヒットロープだが岩井は追っ掛けロープワークで河津落としからグラウンド卍固めへ。夏葵はギブせず、そのまま岩井はスクールボーイで押さえ込むがカウント2。岩井は帰ろうとするが、今度は夏葵が帰さず岩井のバックを取りテクニカルに回すと顔面に膝を蹴りあげ澄川にチェンジ。
澄川はボディスラム。コーナーへ上るが、アレンがカット。岩井も立ち上がりコーナー上の澄川の首にチェーンを巻き付け絞る。岩井がデッドリードライブ。するといつの間にリング内センターに仁王立ちで待ち構えていたブルドーザー轟が満を持しての170kgプレス。コーナーに澄川を寝かし、岩井がコーナートップからダイビングニードロップも夏葵がカット。夏葵は蛇道衆を蹴散らし、キラ☆アンもハイキックで排除。澄川はコーナーでMARUに捕まっている隙に、岩井が夏葵へのボディスラムで分断。岩井は澄川をファイヤーマンズキャリーで担ぐが、澄川は暴れて立ち上がり、ボディへ膝を連発で叩き込む。岩井はコーナーへ吹っ飛び、そこへ澄川が串刺し式低空ダブルニーアタック。澄川は岩井を寝かすと、そこへ夏葵がダイビングフットスタンプ。続けて澄川がダイビングダブルニードロップもアレンとMARUがカット。澄川と夏葵は蛇道衆を再び蹴散らし、澄川は岩井にランニングダブルニーアタックを狙うが、岩井はすかして丸め込むがカウント2。澄川は先に立ち上がり、ロープへ飛ぶが岩井はバックを取ってロープへ押し込み後方回転エビ固めも更に澄川が切り返しヨーロピアンクラッチでカウント3。
岩井はレフェリーに激しく講義。
菜摘「おい、岩井もCHIAKIもスリー入ったら勝ちなんだよ。いいですか、スリー入ったら勝ち、スリー取られたら負け。(蛇道衆に)ルールくらい教えといてくださいよ。」
岩井「次の大阪、MARUとタッグ組んでもう1回やらせろ」
菜摘「申し訳ないんですけど、1週間くらいで強くなると思えないんで。そうだ、皇希とやらせてやるよ。どうだ皇希とシングル」
MARU「おい、逃げてんじゃねえよ。2人だって」
菜摘「あー、分かりました。MARUさんには智香用意してあげるんで」
MARU「ちか!?智香ぁ?なんでコイツなんだよぉ!…お前じゃ、ダメだよ。」
智香「今日、私ここで15周回したんでよろしくお願いします。」
MARU「私なぁ、ジャイアントスイング苦手なんだよ。でも分かった。じゃあシングルでお前の自慢の長い足ストレッチマフラーでぶっ潰してやるよ!」
蛇道衆騒がしく帰る。
菜摘「早く帰ってください。
なんか、次のメイン、うちら差し置いてトップ争いみたいなことやってるんですけどマジで気に食わないんで、次のメインで勝った方とうちらで大阪やらせて頂きたいと思うんでよろしくお願いします。」
#松井所感
圧倒的な澄川菜摘。
澄川菜摘が強い以外の感想は一瞬のブルドーザー轟の破壊力がすごかった。
The Royalは夏葵が入って完成されたように感じる。ここがセンターユニットであることは間違いない。本来分かりやすい中心は王座ができた以上チャンピオンの青野未来に向くはずなのだが、CHIAKI然り岩井然り、勢いのあるヒールたちが噛み付く先がThe Royalの澄川菜摘というのが現状だ。
特に菜摘さんが怒ってる時の鋭さは半端ない。優しさの欠片もない攻撃は対戦相手の悔しさを滲ませるには十分過ぎる。
これを経て強くなるのかなぁ。心を折られるのかなぁ。若手の登竜門にしては厳し過ぎるが、澄川菜摘との戦いは絶対的にターニングポイントになるだろう。
やっぱり菜摘さんすごい。尊敬しますっ
第5試合
青野未来 & 茉莉
vs
朝陽 & 松井珠紗【てっぺん(仮)】※
※ユニット名は投票にて公募
4月1日蒲田公演でレンタル移籍後初登場の朝陽はBE∀STZ REBELLIONの入江彩乃と勝利を飾った。しかし朝陽は誘われていたビーリベを蹴り、対角の松井珠紗、山田奈保とユニットを組み、打倒青野未来を掲げる。その場で早速次回の対戦相手に青野未来と、同じく頂点に君臨する茉莉を指名。今回が新設ユニット初始動となる。
ー
先発は青野と松井。ロックアップを組むが松井は離し足先を踏みリストの取り合いへ。青野がヘッドロックに移行し袈裟投げをするも松井はヘッドシザース、すぐさま青野が払って見合い。
松井は朝陽へチェンジ。
朝陽は青野をチェンジしないよう止める。青野は頷き、2人はロックアップ。青野ヘッドロック朝陽取り返す。青野は朝陽をロープへ飛ばしてアームホイップ、ドロップキックを狙うが朝陽はすかして逆にドロップキック。青野のバックを取ると松井へプッシュ、松井と朝陽連携で青野を撹乱しダブルのドロップキック。2人でコーナーへ振るが、青野は振り払い逆に朝陽と松井をコーナーに重ねて串刺しドロップキック。青野はロープへ飛ぶが朝陽はカウンターネックブリーカー。青野は受身を取るも、ネックスプリングで起き上がり見合い。同時チェンジ。
茉莉と松井。手四つで押し合うも茉莉が押し切りグラウンドレスリング。茉莉は松井を胴締め、松井は茉莉の膝へ肘を入れ込みロックを外し弓矢固めで絞る。切り返した茉莉がフォールを乗るも松井はカウント1で返し低空ドロップキック。フロントネックで捕え朝陽にチェンジ。
朝陽はコーナーに顔面を叩きつけ、コーナーへ飛ばすも茉莉はリバース。串刺しを狙うが、朝陽は俊敏にロープを抜けてエプロンへ、茉莉は追っ掛けてエルボーを狙うが朝陽すかしながら前転でリングイン、更にロープワークで逆側のエプロンに出て茉莉を挑発。追っかけてきた茉莉にロープを使ってスタナー、リングイン、ロープへ飛んでドロップキック。朝陽は茉莉を引き起こすが茉莉はローキック。朝陽はエルボーで応戦。ローキックとエルボーのやり合いが続く。茉莉のハイキックを朝陽はすかしバックを取るが、茉莉は取り返してサムソンクラッチで転がすとカンパーナ。青野が顔面へ低空ドロップキック。フォールも朝陽はカウント2で返す。立ち上がった朝陽を茉莉は水面蹴りで倒し、ミドルキックを放つが朝陽はすかしてスクールボーイを送りフェイスクラッシャー。カウント2。朝陽は松井にチェンジ。
松井はフットスタンプ。無駄にたくさんロープワークを走りスライディングキックもカウント2。フィッシャーマンを狙うが、茉莉は堪える。払ってエルボーをするが松井は捕らえて脇固めも茉莉はすぐに前転抜け。アームホイップからオモプラッタを取るが、松井はギリギリでロープエスケープ。凭れかかる松井の背中に茉莉はサッカーボールキックを3連発。更に顔面にサッカーボールキック。松井はカウント2で返す。茉莉は「決めるぞー!」と熨斗紙を担ぐが、松井は切り返し裏カサドーラもカウント2。立ち上がった茉莉は殴り掛かるが松井は腕を引き込みクロスフェイスロック。しかし青野がカット。松井はストンピングを茉莉の背中へ連発。起こしてロープに振るが、茉莉はカウンターでレッグラリアット。更にバックフリップで叩きつけるもカウント2。青野へチェンジ。
青野は強烈ら串刺しドロップキック。座り込んだ松井に更に低空の串刺しドロップキック、座らせて背中にサッカーボールもカウント2。ニークラッシャーを狙うが松井は暴れて立ち上がる。青野はハイキックを狙うが、松井はすかしてバックを取りロープへ押しそのままボディへニーアタック。松井はエプロンに出て、青野の頭を引き出すとロープに引っ掛けたまま青野にDDT。朝陽と松井で挟みの低空ドロップキックを頭に打ち付ける。松井はコーナーに登るが、青野が追っ掛けてきてエルボー。松井はやり返して1度青野を落とすが、青野はコーナートップの松井へハイキック。リング内に落ちた松井に更にハイキックで畳み掛ける。青野は続けてバックドロップの形で持ち上げるが、松井はカサドーラフットを3連発、そのままクロスフェイスロックで絞るが青野はロープエスケープ。松井は青野にハングマンDDT。朝陽へチェンジ。朝陽はなかなか立ち上がれない青野に何度もシャウト。ようやく立った青野へコルバタ。ダブルリストアームサルトを狙うが、青野は暴れて立ち、逆にバックドロップを狙うが朝陽がフェイスクラッシャーで切り返しスライディングキック。青野は吠えて起き上がりミドルキック。朝陽をキャプチュードで捕らえ、1度ロープへ乗せてから2段階式で投げつけるもカウント2で朝陽は返す。再びバックドロップを狙うが、朝陽は堪える。青野は移行しレインメーカーを狙うが、朝陽は腕をキャッチし、投げっぱなしダブルリストアームサルト。松井がダイビングフットスタンプ。すかさず茉莉が出てくるが朝陽と松井がガットショット。コーナーへ飛ばして青野と茉莉を重ねる。朝陽が突っ込んでいくが、茉莉はコーナー延髄。ふらついた朝陽へハイキックで畳み掛け倒すと「青野!いつものやつ!」と青野を呼び込み、青野を熨斗紙で捕らえ、朝陽の上に投げようとするも朝陽はすかして誤爆。戸惑う茉莉に松井がダイビングクロスボディ。残った青野に向けて、朝陽と松井は2人でロープへ飛ぶが青野が意地のダブルラリアットで迎撃。大ダメージの青野と朝陽は少しずつ起き上がり白熱のエルボー合戦。朝陽は首に連発で肘を叩き込み、青野が応戦するのをすかしてスタナー。ロープまで吹っ飛んだ青野に松井がスライディングクロスボディアタック。朝陽が619で畳み掛け、コーナートップからミサイルキックも茉莉がカット。松井が茉莉を分断。朝陽はバックブローを2連発、すかさずダブルリストを取るが青野は切り返してバックスライド。腕を引き込みラリアットを決めると無理やり押さえ込みカウント3を奪った。
青野「朝陽、久しぶり。」
朝陽「お久しぶりです!」
青野「最後に戦った日。私にとって良い思い出じゃなかった。でも塗り替えたよ。これからこのリングでいつまでいるか分かんないけど、思いっ切りやりましょう。」
握手を差し出す。朝陽は迷いながら握手を返す。
青野「えっと、The Royal。この試合で勝った方と大阪でやりたいんでしたっけ?いつでも。もちろんOKですよ。」
惡斗「はいはい、お疲れ様です。お疲れ様ぁ、ベルトとると大変だなぁ。まあでもでも、お前から勝ち星取ったのはBE∀STZ REBELLION入江彩乃だってことは心に刻んどいてくれ。そして、朝陽。いいねえ、あたしがいない間にうちを蹴って新しいユニットつくって、そんで指名相手にボコボコにされて、いいねぇマジで楽しいわ。そういうの大好き。だから大阪で、そちらのユニットとビーリベと戦おうぜ。」
朝陽「私は改めて、みんなに伝えたいことがある!」
松井「なーにー」
朝陽「青野未来が頂点のアクトレスガールズのピラミッドを崩して、アクトレスガールズをより面白くしていく。その野望を叶えるために、BE∀STZ REBELLION。対抗戦?試合是非お願いします。強いやつから順にぶっ潰して行くんでよろしくお願いします。」
松井「お久しぶりです惡斗さん。BE∀STZ REBELLIONとの対抗戦。私もようやくユニットに入ることが出来たんで、とっても楽しみにしてます。奈保〜?我々はこの3人で。よろしくお願いします。」
惡斗「OK。まずは、ユニット名決めておいて、貰えますか。そしてビーリベとそっちのユニットと良い感じの試合しようぜ!」
朝陽「任せろー!」
#松井所感
我々「てっぺん(仮)」の初陣は青野と茉莉を指名したが敗戦を喫した。しかし私は朝陽とのタッグにしっくりきている。バックステージコメントで朝陽も同様にコメントした。結成直後は勢いよく勝ち続けるようなセオリーがあるが、私たちは勢いよく負けた。だけどだからこそ面白い。這い上がる物語こそ、私たちが主役のお話だ。
青野未来との対戦は私は1月末、入江彩乃も交えた3wayマッチ。初代王座決定トーナメントの前哨戦だった。今回久しぶりの青野未来、チャンピオンに君臨した青野未来には以前感じていた貪欲さをあまり感じなかった。それは私たちが青野未来にとって自分の足元にも及ばないということか?しかし1つ提議したい。チャンピオンになった青野未来は何もしていない。戴冠する前、年末にベルトを求め自らトーナメントを提唱した。そのトーナメントを自分が勝ち取った。その後、誰の挑戦でも受けると来る者拒まずの姿勢を見せ、声を上げた若手(なぎさ、こあら、智香)を1興行3人掛けで降し今回もThe Royalからの対戦を快く引き受けた。良い人だ。それは知ってる。しかし今は待っているだけのチャンピオン。青野未来がつくりたいアクトレスガールズのビジョンは一切見えない。
私はトップのそんな佇まいに危機感を感じている。青野を引きずり下ろさなければアクトレスガールズは面白くならない。しかし王座戦はポイントマッチを採用している。今の体制は一生変わらないかもしれない。そしたら誰もベルトにも青野未来にも興味なんかなくなる。先に澄川菜摘と比べることを書いたが、現時点でもう既にその予兆は現れている。
新人トーナメント組み合わせ抽選会
新人トーナメント組み合わせ抽選会がメインイベント後に行われた。
かなみっくとcalicoの仕切りの元、新人トーナメント出場者6人がお客様に①~⑥のボールを引いて貰いトーナメント表を決定する。
決まったトーナメント表は以下。
4月21日新木場大会
① CHIAKI vs 水嶋さくら
② 岩井杏加 vs 才原茉莉乃
5月6日大阪176BOX
③ ①の勝者 vs なる
④ ②の勝者 vs 山田奈保
5月17日新木場大会
⑤ ③の勝者 vs ④の勝者
青野「若手トーナメント始まるということで、勝った人が初めての挑戦者になるということですね。ベルトも間もなく届くと思うので楽しみにしていてください。」
#松井所感
今回の注目はデビュー2年未満の「新人トーナメント」開催。
実際には1年以上2年未満となったが、新世代で誰が突き抜けるか非常に見物である。全員が勝利に拘って欲しいが、難しいことに勝ったからって評価されるわけではないと思う。大切なのは1戦ずつに何を残せるか。
第1回戦のCHIAKI vs 水嶋さくら。提唱者なだけあり思いは強いだろう。今回の試合を見ても圧倒するのはCHIAKIだと思う。しかし、さくらは年始に惡斗からスリーカウントを取っていて、逆転勝ちも十分に有り得る存在。抽選なのに屈指の好カードが1回戦から組まれた。
そして同じく第1回戦の岩井杏加vs才原茉莉乃。多分茉莉乃は伸び悩んでいる。柔道や空手のバックボーンもあり運動神経も非常に高いが、それ故それだけじゃ成り立たないリング上とのギャップに悩むだろう。対して岩井もそろそろ突き抜けたいところ。蛇道衆に加入し完全なるヒールターンをしたが、これまで気迫だけで戦っていたような岩井がクールなキャラに転向した今、どこか物足りなさを感じてならない。ここでチャンスを掴み取りたい2人の戦いはそれこそ勝敗ではなく、内容に注視したい。
特に新人は毎回カードに組まれる保証がない。次に繋げる為、毎度結果を残さなければならない。1回1回が本当に勝負だ。たった1回の試合で大きく変わることもある。
全員が刺激し合って高みを目指している。人と人との関わり合いはこれ以上ないドラマだ。30人超在籍するこの団体では一体どれ程の物語が展開されていくだろう。このレポートはもちろん松井主観を大いに孕んで進んでいるが、別の主観なら180°違うものが生まれることもあるだろう。
リング上では全員の意地や主張が見て取れる。それはまた見る人次第で大きく変わる。
人の数だけ物語が生まれて進んでいくアクトレスガールズを是非これからも追い続けて頂きたいと思います。
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